トルコ・メキシコ・南アフリカの電力生産を比べてみた
電力供給はある程度まで経済成長と比例します。日本で言えば1990年代まで、右肩上がりの成長を続けて産業が成熟してくるまで、安定した電力供給が必要不可欠と言われています。
ここではスワップ運用で使っているトルコ、メキシコ、南アフリカの電力生産を他国と比べて、その国の現在の立ち位置、成長の度合いを見てみたいと思います。
ではまずは主な国の電力生産を書き出します。数字は2017年11月のものです。
- トルコ 24025
- 南アフリカ 21786
- メキシコ 21690
- サウジアラビア 271756
- 中国 519630
- 日本 82230
- アメリカ 334152
- ロシア 93983
- フィリピン 90798
- ベトナム 175745
- カンボジア 4489
- ドイツ 33230
(ceicdata.comより 単位:GWh(ギガワット時))
まず気づくのが、スワポ3国がほぼ同じ数字です。産業力もほぼ同じと思っていいんでしょうか。似たような政策金利だし、国の姿も似ているところが多いのでしょう。
サウジアラビアはやっぱり中東では大国なんですね。
フィリピン・ベトナムは中国の影響が強いのでしょうか。非効率な電力で成長していっているようです。
ドイツは素敵です。産業技術の進歩で消費電力が下がっています。
経済番組で言っていましたが、南アフリカは電力供給が不安定で、成長の足かせになっているそうです。トルコ・メキシコも同じような問題を抱えていると思います。インフラ整備には多額の資金がかかるので、成長の機会を取りこぼさないために国がどこまで関与できるか、国主導で資金を振り分けることができるかが大事です。
それには安定した政治体制がかかせないわけで、内輪もめしてる場合じゃないってことですね。
以前書いたことですが、今のトルコって1965年ぐらいの日本に近いんじゃないかと思っています。期待を込めて。
で、気になって1965年の日本の電力生産量も調べてみたところ、1965年から2015年までに電力消費は5.5倍になったという記述がありました。
なのでざっくりですが、上の日本の数字82230を5.5で割ると、14950。スワポ3国を下回っています。1966年にはニューヨークでも大規模停電があったそうなので、不安定さは似たようなものかもしれません。