FXスワップ運用記

為替11年目。トルコリラ、ランド、ペソの複利運用で、自分年金が作れるか実践中。運用開始1100日、日額スワップ約6000円、累計スワップポイント350万。


お金の教養講座

人口ボーナスに突入したトルコが経済大国になるために必要なこと

Wikipediaによると人口ボーナスとは・・・

 総人口に占める働く人の割合が上昇し、経済成長が促進されることを指す。 

人口ピラミッドのグラフでバーが長いあの期間のことですね。日本では1960年代から90年代まで続きました。 生産年齢人口のピークは2回、団塊と団塊ジュニアです。現在団塊ジュニアが43歳ぐらいで、消費のピークを迎えています。 で、2040年になると、こうなっちゃいます。ピラミッドとは呼べない形。

 

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全員サイボーグになって85歳まで働くしかない状況がやってきます。いや待って、サイボーグになるにもお金かかります。だからやっぱり自分年金は作っておかなくちゃいけないと感じます。これから人口減につれて円の価値が下がっていくかもしれないことを考えると、トルコのようなこれからの国に資金を移しておくのも悪い判断ではなさそうです。

 

 

これからのトルコに必要なこと

人口動態には問題なし

 

人口ボーナスに突入しているトルコの人口ピラミッドはというと、

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 (Investment in Turkey より)

トルコ版団塊の世代が30~34歳の消費が増えるゾーンに入ってきて、45~50歳までは経済的に活発な状態が続くとすると、今15歳~19歳の世代の人口が多い世代が45歳を迎えるまで、つまり今から30年間は経済成長が続いていくと見るのが妥当でしょう

もともと消費が過熱しやすい経済(貯蓄率が低い)のようなので、国が成熟してきても日本よりは活発な内需が維持される可能性が高いのではないかと。アメリカと似たイメージですかね。

輸出を増やして経常赤字を減らす

 

経常収支がマイナスのままでは、毎年赤字を投資でまかなう必要が出てしまうので、通貨トルコリラの信用は低いままです。2017年の輸出は前年比10%程度増えているようです。これが徐々に改善されて、日本のような経常黒字国になれれば、通貨価値も上昇、経済大国へと進みます。残念ながらスワップポイントは下がるでしょう。

輸入を減らしてインフレを抑える

 

トルコでは民間消費が活発なので、インフレが収まることがありません。今は輸入に頼っている産業機械などを自前で作れる技術力が必要です。

現在は自動車部品が主な輸出品ですから、高い技術力を得るには時間がかかると思いますが、観光や金融に依存しているわけでもないので、じきに技術力が上がってくるはずです。

エネルギーは現在ロシアに頼っているようですが、これは自前でというわけにはいかないでしょう。安定供給を第一に考えれば、輸入量が増えるのも仕方がないですね。

大型インフラの整備 

人口ボーナスのときに十分なインフラが備わっていないと、ポテンシャルよりも低い経済成長しかできないそうです。

(参考記事:日経より)

www.nikkei.com

 インフラ整備は進めているようですね。田中角栄的な強引さがどうでるか。

道路も橋も電力も、足りなくなってから作り始めるのでは遅いでしょうから、多少無理して先に作っておくのも悪い手ではないように見えます。ハマコー氏の東京湾アクアラインも散々叩かれましたが、結局はあったほうが便利です。

政治の安定

 

今のトルコにはこれが一番大事かも知れませんね。不安定さを世界にさらすよりは、エルドアンが強権的であっても国をまとめてくれたほうが、投資環境としては良さそうです。政治が不安定だと大型のインフラ工事なんてできないでしょうし。

せっかくの人口ボーナス期ですから、つまらない権力争いで台無しにして欲しくないと思います。

 

 

おわりに

 

トルコが「中進国」で終わってしまわないためには、

  • 経常収支の改善
  • 政治的安定
  • 大規模なインフラ投資

この辺が必要ですが、さっきの日経記事を見るとインフラ工事も外国の企業に発注しているようで、まだまだ先は長いですね。

 

トルコが経済大国となって、通貨リラの価値が上昇、信頼できる通貨になったところがこのスワップ年金運用の出口のひとつになると考えているので、

トルコが人口ボーナスをフル活用して成長していってくれることを願ってます!

*1:Publica,LLC | 合同会社プブリカより