トルコ アサド政権への空爆を支持 国際社会への影響は?
最近ロシアよりだったトルコが、米英のシリア攻撃を支持しました。
ロシアへの輸出が伸びるなど、友好関係にあるロシアにただ合わせるというわけではなく、自分達の立場で行動するトルコが見られて、少し安心しました。
今回トルコが米を支持した理由は、アサドが化学兵器を使った証拠を持っていたからのようです。
そのビデオを送られたプーチンはどう思ったんでしょうね、、
エルドアンもロシアがどういう国かわかっていながら、正論をぶちまけるという。
仲間意識みたいなものは無いんでしょう。利害が一致すれば手をつなごうぐらいの関係でしょうか。ロシアからすると、トルコからの輸入を増やす代わりに、政治のほうでも頼むよ、というつもりだったかもしれません。
少なくとも静観してくれると思っていたら、正面からパイを投げつけられたわけなので、何かしら影響はあるでしょう。
関係ないけど、ロシア製の原発は何か怖い、、、
では、今回の判断が、国際社会にどんなメッセージになるでしょうか。
エルドアンは独裁者ではなく、判断力のあるリーダーかもしれない
エルドアンは自分に権力を集めていますから、周りには独裁者と見られるのも不思議はありません。
でも今回、ロシアに盲従せず、化学兵器というレッドラインを米英と共有して、嫌いだったはずの米の干渉を支持しました。
これはエルドアンが、臨機応変な判断ができるリーダーだということを示した可能性があり、もしそうなら、トルコという国への評価も高まったのではないかと思います。
EU,米の二枚舌に我慢ができないということで、少なくとも人道に対する価値観は共有できるということが、今回証明されたと思います。
さらに言えば、米ロの衝突を未然に防ぐために、「今回は米に理がある」というジャッジをしたとも考えられます。
ロシア、イランとがっちり手を組んで絶対に裏切らない、というんでは心配で投資できませんが、エルドアンは政治家としてのバランス感覚を持っているように見えます。
為替相場に限って言えば、欧米の傀儡政権でいるほうが、短期的にはリラ高が進むかもしれません。でも国の成長、中流国の罠をかいくぐって強国になることを考えれば、内輪で足をひっぱりあってしまうよりは、国によっては、強力な権限を持った正しい判断ができるリーダーが必要な場合もあるでしょう。
利上げで内需を引き締めるのではなく、輸出を増やして経常赤字を減らそうとする発想も、成長機会を取り損ねないようにという政治家の判断なのかもしれません。