トルコリラはなぜ上がらないのか
今の相場を把握しようと思ってよく見るのが、USD/TRYの日足チャートです。
正確な予測ができるはずはありませんが、潮目の変化を感じ取れる可能性はあります。
(引用:investing.com)
今年の初めぐらいからですか、3.74から3.80の狭いレンジになっています。ドルが下落を続けていることを考えれば、ドルリラは下がっていないなぁと思います。
理由としては、ドル金利が上昇して金利差が縮まったこと、それからシリア関連で米国と足並みが合わず、地政学リスクが意識されていることが考えられます。
金利差に関しては、為替の本にもよく書かれているかと思います。為替は最終的には金利差によって決定される。でもその過程では、ここ数年も米利上げ前にドル高が進んだように、ランダムに動くのが実状です。
次に地政学リスクです。観光客は戻りつつあるようですが、テロの不安は拭えません。詳しいことはネットの真偽不明の情報でしかわかりません。
素人考えではありますが、アメリカとロシアは手を引かないと話が余計ややこしくなると思います。出て行って上手く解決したことなんてありませんから。
どちらかと言えばロシアは領土に近いですから、出て行かざるを得ない気もしますが、アメリカかロシアかと言われれば、日本人の感覚で信用できるのはアメリカですから、出て行ってロシアの侵食を止めて欲しい、とも思います。
1番いいのはアメリカが出て行ってトルコと協調しながら対処することですが、ドアンが・・・固い信念を持っていてほぼ譲歩しないって顔してますからね。
なので、現在は、地政学リスクのほうがドルリラに与える影響が大きいと考えています。シリア問題がはっきりと解決に向かうような何かがあれば、レンジを下抜けるかもしれません。
現在のトルコ円の下落については、ドルリラが横ばいにも関わらず、トルコ円が下限まで下げているということは、日銀人事に絡んでドル円が下げたせいだとわかります。
ドル円105円は長期的にもちょうど真ん中ですね。これから株が下がっていくことを想定すると、ドル円ももう少し下を覚悟したほうがいいかもしれませんね。