FXスワップ運用記

為替11年目。トルコリラ、ランド、ペソの複利運用で、自分年金が作れるか実践中。運用開始1100日、日額スワップ約6000円、累計スワップポイント350万。


お金の教養講座

外部要因によるリスクへの対策(スワップ複利運用)

今回は、以前書いた「想定されるリスク」のうちの「外部要因によるリスク」に対して何ができるのか、について考えて書いてみたいと思います。スワップ運用自体がぼんやりとした投資法ですから、対処方法もやっぱりぼんやりとしたものになるとは思いますが、割り切って進めていこうと思います。

 

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外部要因によるリスクに対処する

 

外部要因によって起こるリスクは、もともと個人でどうこうできるものではないので、「リスクを無くす」ことを狙うよりも、「起こってしまったことに対処する」という方向で考えていくしかないと思います。いざというときにある程度の対処ができるように、普段から想定しておくといいと思います。

 

スワップポイントの減少

 

スワップポイントはよく知られているとおり、政策金利差と為替レートで決まります。昔の高金利通貨が、利下げや金融緩和を経て現在でも低金利が続いていることを考えれば、今の高金利通貨の金利も数年のうちに大きく変動すると考えない理由はありません。

トルコリラなどは金融危機があると通貨防衛のために逆に利上げしますが、これは国の成長と共に必要なくなるでしょう。インフレが収まれば利下げがあり、スワップポイントは下がりますが、現在のような5%成長が続けば、インフレはしばらく続くと思います。たとえスワップが下がっても、国が安定的に成長していれば為替レートが上がっていくはずなので、スワップ運用は止めなくていいと判断します。

逆に、早い段階で投資喚起のための利下げがあって、失望で為替レートが下げていくようなら、買い増しは控えたほうがいいと思います。

政治的な混乱

 

安定感のある政権が長期的に続いていくのが理想ではありますが、新興国の民主主義は不安定なものです。権力の一極集中を非難されようと、経済成長のためには安定的な政治がどうしても必要です。国の方針がころころと変わってしまうと、せっかくの人口ボーナス期を活かせずに、成長が阻害されます。

なので反政府デモや、なにか政権が変わるような動きがあれば、為替レートは下がると思います。今で言えば、クルド人の独立運動がリラの足を引っ張っているようなことです。長引きそうなら一旦ポジションを軽くするのもいいと思います。切るときはスワップ込みで益が出ているポジションを切ると、口座資金にダメージを与えずに済みます。

ちなみに当ブログのやり方では、損切りはしないことにしています。

マーケットのリスクオフ

 

その国の事情に関わらず、市場全体がリスクオフになることもあります。最近では中国が火種になることが多くなりましたが、今後もしばらく同じようなパターンでリスクオフが起こるでしょう。

 一口にリスクオフと言っても、ダマシで終わる小さなものから、数ヶ月間続く大きなものまであるわけで、すべてに反応してポジションを軽くしていては、いつまでたっても複利効果が得られません。そこでどうやって事の重大さを見分けるかが大事になってきます。ダマシをスルーして、本当にでかいリスクオフにだけ対処することができたら、スワップ運用を成功させることができると思います。

中央銀行が教えてくれる

 

もちろん、明快な答えはありません。自分は、中央銀行の様子を見ることにしています。中央銀行のコメントなどから、そのイベントが想定内なのか、それとも想定外で焦っているのか判断できると思います。ユーロ危機のときは各国の代表が内輪揉めしてましたね。緊急会合なんか開くような場合だと、焦っているのがよくわかります。

問題は、リスクオフの大きさがはっきりする頃には、すでにレートがかなり下がっていることです。ポジションを軽くしようにも含み損だらけ、という状況もあるでしょう。切ったところが大底で、反転するんじゃないかと思うとなかなか踏ん切りがつかないと思います。

チャートの形が教えてくれる

 

そういう時は日足以上の長期のチャートを見て雰囲気をつかむといいと思います。

安値圏で乱高下している場合は、まだ下がると考えます。この時点で維持率が250%だったら、結果刈られる可能性が高いので、乱高下の高い所で損切りしたほうがいいと思います。この時点で維持率が500%なら、もう一段の下落にもなんとか耐えられるだろうし、ここで底が形成される可能性も踏まえて、ホールドでいいと思います。

ボラティリティが下がって1日の値幅が狭くなっていれば、どれだけ下がりそうな雰囲気でもホールドです。保合いに入る可能性があるからです。

通貨の取り扱い停止

 

取り扱いが停止する頃には、デフォルトの懸念で大騒ぎになっているはずです。その前から「CDSが急上昇している」などのニュースは出ているはずなので、できれば処分しましょう。スワップ運用としては失敗になりますが、これは滅多にないことなので、運が悪かったと思ってあきらめるしかありません。

これを避けるには、リターンは激減しますが、豪ドル、NZドルを中心にポジションを取ればいいと思います。

 

おわりに

 

自分でコントロールできないリスクに対して備えるというのは、いつも不完全です。レバレッジ1倍で運用してもリスクはゼロにはなりません。リスクを回避するにあたって、いつも同じ量の備えをしておくのではなく、相場の状況に応じて備えの量を変えられるような柔軟な考え方が必要かなと思います。

最終的な判断はご自身でお願いします。